2016年 9/23 関東東方沖 M6.5 と群発地震 

平成28年9月23日 09時14分 
関東東方沖 M6.5(震度1)の地震が発生した。

震源地は、関東東方沖(北緯34.4度、東経141.7度)で、震源の深さは約10km。
震度は、宮城から静岡までの広範囲で震度1だった。

USGSでは、M 6.2 - 143km ESE of Katsuura, Japan

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今までにない群発的な地震活動

この地震を特異性のある地震として記録しておこうと思ったのは、今回の震源の周辺で、短期間に群発的な地震活動が発生していて、そのようなことは今回が初めてという事態だったからだ。

今回の震源付近では、
9/22:M4.7 
9/23:M5.3、M6.2(関東東方沖 震度1)、M4.5、M4.9、M4.5、M5.2、M5.1、、、

USGS からピックアップしてみたら、延々と続いていていた。

位置的には、房総半島南東沖の三重会合点の北側になる。


• M 6.2 (関東東方沖 M6.5)
143km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 09:14 10.0 km

• M4.9
143km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 09:21 10.6 km

• M4.7
142km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 09:26 35.7 km

● M4.7
146km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 09:30

• M4.9
150km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 09:42 10.0 km

• M4.5
218km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 09:53 33.3 km

● M4.5
109km NE of Hasaki, Japan
2016-09-23 11:26

● M4.6
167km ESE of Ohara, Japan
2016-09-23 12:37

● M5.2
152km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 14:34 

● M5.3
105km ESE of Ohara, Japan
2016-09-23 15:13

● M4.7
143km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 15:46

• M4.6
144km ESE of Ohara, Japan
2016-09-23 19:27

• M5.2
102km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 19:28 35.0 km

• M4.6
128km SE of Katsuura, Japan
2016-09-23 20:04 

• M4.9
147km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 21:04 35.0 km

● M4.7
145km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-23 22:58 

● M5.2
Izu Islands, Japan region
( 30.455°N 142.042°E )
2016-09-24 00:05 35.0 km

● M4.9
155km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-24 19:20 

● M4.9
147km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-24 19:52

● M4.7
143km ESE of Katsuura, Japan
2016-09-26 10:45


また、2日前の9月21日には、鳥島近海 M6.3が発生した。

鳥島の東、伊豆小笠原海溝の海溝型地震(北緯30.5度、東経142.3度)で、深さが10km。浅い震源だったが、異常震域で宮城県や横浜で震度1 を観測した。

鳥島近海 M6.3の位置というのは、鳥島の東の伊豆小笠原海溝の位置で、M6以上は過去60年間で発生していなかったという。(鳥島近海は、鳥島の西が震源の深発地震が多い。) 

三重会合点での群発が続くなか、この位置の近くでも、M5.2が発生した。(赤文字: M5.2 Izu Islands)

伊豆小笠原海溝の三重会合点と、伊豆小笠原海溝付近の地震が連動して動いていたことになる。

下:9月21日 鳥島近海 M6.3 
USGS M 6.1 - Izu Islands, Japan region 30.502°N 142.080°

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三重会合点北側での地震発生

今回のような三重会合点の群発としては、2004年5月〜6月に、M4.5以上が21回、主に三重会合点の南側で発生したことがあったという。(そのうち最大はM6.5) 

この地震のおよそ3か月後、
2004年9/5 紀伊半島南東沖で、M7.1 と M7.4の双子地震が発生。
その翌月、10/23 新潟県中越地震 M6.8(震度7)
翌年の3月に福岡県西方沖地震 M7.0 と、後続が大幅に活発化した。


また、三重会合点の北側でM6以上の地震(9/23 関東東方沖 M6.5のような)は、南側に比べてかなり少ない。

三重会合点の北側で、過去に発生した大きな地震は、1953年(昭和28年)房総沖地震 M7.4。(今回の関東東方沖 M6.5の約20km北東。)
 
三重会合点の南側の最近のM6以上の地震としては、
2004/5/30:房総半島南東沖:M6.7 
2005/1/19:房総半島南東沖:M6.8 
半年後の2005/7/23に、千葉県北西部地震 M6(震度5強)が発生、被害地震となった。 


今回、三重会合点の北側で群発的な地震活動が発生したのは、今までになかったこと。伊豆小笠原海溝付近も連動して動いている。

(この記事は「地震に備えるための掲示板」を参考にさせて頂いてます。)
地震前兆と予想 

薩摩半島西方沖地震

2015年11月にM7.0が発生した薩摩半島西方沖地震。

薩摩半島西方沖での地震の発生件数を見ると、2015年~今現在までで47回。

過去6年間の合計回数を超えてしまった。 

特に、2015年は薩摩半島西方沖 M7以降、11月だけで21回。

その後の2016年4月に熊本地震 M6.5(震度7)M7.3(震度7)、10月に鳥取中部地震 M6.6(震度6弱)が発生した。

《薩摩半島西方沖》
2007年 4回
2008年 4回
2009年 8回 (9/3 M6 深さ170km)
2010年 8回
2011年 5回
2012年 2回
2013年 7回
2014年 4回
2015年 22回 (11/14 M7 深さ10km)
2016年 25回  8/4まで
 
 

伊豆小笠原海溝一帯を震源とする海域地震も、こういった今までになかったことが起きている、